女性からは「巨乳でいいなあ」と羨ましがられ、男性からも賞賛されることが多い、ボリュームバストな女性たち。周りからは「いいな」と思われがちですが、大きなバストさんならではの悩みを抱えています。たとえば、ランジェリーにまつわるモヤモヤもそのひとつ。

たしかに、胸のサイズに合う、「大きいサイズ」のランジェリーはある。でも、それらの多くは、「おしゃれ」「素敵」「洗練されている」などの、身に着けて気分が上がる要素を備えていない――。彼女たちの多くはそう話します。でも、国内メーカーだけでなく、“世界”に目を向ければ、大きいサイズ、かつセンスのいいランジェリーがあるんです！

今回、インポートランジェリーに詳しいランジェリーアドバイザー、石川智恵さんにお話を伺い、石川さんイチオシの大きいサイズ／まとうと気持ちが華やぐ、とっておきのインポートランジェリーをセレクトいただきました。ちなみに、詳しくは後述しますが、インポートランジェリーは日本のランジェリーと比べて、カップサイズが大きめに作られている傾向があります。
これを読めば、手持ちのランジェリーを総入れ替えしたくなるかも。

Ewa Bien（エヴァ・ビアン／ポーランド）

1989年にポーランドで創業したランジェリーブランド、エヴァ・ビアン。ヨーロッパの一流メーカーから選び抜いた高級ファブリックにこだわり、製品のクオリティは世界的に高い評価を得ています。

東ヨーロッパらしい芸術的センスに富んだデザインと、気分を明るくしてくれるカラフルな色使いも、エヴァ・ビアンらしさといえます。ランジェリーに華やかさを求める大人の女性たちから、特に高く支持されています。

数あるラインナップの中でも、石川さんのおすすめは「FANTASI cream B111」。一枚レースで仕立てられたフルカップの透け感が艶っぽいブラジャーです。

画像提供：Ewa Bien

「FANTASIシリーズは、エヴァ・ビアンのラインナップの中でも特に、ヨーロッパの美しいレースを堪能できるコレクションです。肌に溶け込むようなヌーディ―ベージュは身に着けると素肌が透け、可憐な白い花刺繍がタトゥーのように浮かび上がる、アーティスティックで繊細な造りが素晴らしい。

優れたデザイン性だけでなく、大きな胸の方の悩みを解消するために考えられたブラジャー構造もお見事です。肩ストラップだけで胸を支える形ではなく、ブラジャー全体で胸を支えてくれます。胸の重さに耐えられる強度、丈夫さでありながら、軽やかな着け心地も叶うんです。

ちなみに、デザインやメーカーによっても違いはありますが、インポートランジェリーにおおよそ共通して言えることがあります。それは、フルカップタイプのブラの場合、日本のブラカップより2サイズくらい大きめに作られていること。

そのため、たとえば『日本製のブラジャーには自分に合うサイズがない』とお悩みのHカップの女性には、FカップやGカップといった1、2サイズ小さい表記のものを、試着してみることをおすすめします。必ず試着することで、自分のカップと表記が違うブラでも、それが運命の一着になるかもしれません」（石川さん）

エヴァ・ビアンからはもう一点、「FANTASI cream B214」（パッド入り・肌が透けないタイプ）も推したい、と石川さん。

画像提供：Ewa Bien

「一枚レースブラも素敵ですが、体にピタッとフィットする洋服、特にTシャツやカットソーなどを着るときは、バストトップが透けたり見えたりするのが気になりますよね。そんなときにおすすめなのが、こちらのパッド付きの3/4カップブラジャー。

ブラジャーの内側に取り外し可能なパッドとポケットが付いていて、左右の胸の大きさが違う、というお悩み解決にも◎です。お洋服の生地やデザインなどに合わせて、パッドを入れたり外したり……と、胸のボリュームも調整できる優れものでもあります。

ベージュと白のデザインなので、薄着になる夏や、白いお洋服などにも透けにくく、アウターを選ばないのでひとつ持っておくと重宝するはずですよ。

ちなみに、インポートの3/4カップブラやパッド入りブラは、商品によっては日本サイズより1カップ下げて使う方が、バストがきれいに見える場合があります。特にあまりパッドが好きではなく、パッドを抜いて使いたい方には、自身のサイズより1サイズ下げたブラがおすすめです。

たとえば、Hカップのボリュームバストの方なら、Gカップと表記されたブラを買うのが◎かと思います。私自身もインポートの3/4カップブラはパッドを抜いて使うため、自分のサイズより1サイズ下げたものを買うようにしていますね」（石川さん）

Sawren（サブレン／ポーランド）

1996年にポーランドで創業したランジェリーブランド、サブレン。刺繍やレースは日本でもよく知られる、フランスの某高級ランジェリーブランドで採用されているものと同等のものを使用。

一方で、そのクオリティの高さからは想像できないくらい、リーズナブルなプライスを実現しているのが嬉しい。マテリアルの調達から縫製まで全工程をヨーロッパ国内で行っている、完全なメイド・イン・ヨーロッパのランジェリーです。

中でも石川さんのイチオシは「LITCHI push」。

画像提供：Sawren

「青みピンクのお色が大人の肌を美しく見せ、透明感を引き出してくれます。日本に展開しているインポートランジェリーでは珍しく、アンダー65C〜Fカップまで展開しているのも特徴のひとつ。

ボリュームバストの方で、アンダーが細くてお直しされている方や、インポートランジェリーに“高そう”なイメージを持っていた方にも試してみていただきたいブランドです。ブラジャーの内側には取り外し可能なパッドとポケット付き」（石川さん）

Aubade（オーバドゥ／フランス）

1875年にフランスで誕生し、140年以上の歴史を誇るオーバドゥ。本国フランスでは、「オーバドゥを身に着けると、その女性はランクアップする」と言われるほど。

全世界の女性を虜にするオーバドゥのランジェリーは、歴史あるリバーレースや、スイスやイギリスの伝統的な刺繍など、選び抜かれた上質な素材を使用しています。

デザイン性の高さもさることながら、ボディメイク・フィッティング共に優れたフランスを代表するトップランジェリーブランドです。

中でも、石川さんのおすすめは「コンフォートハーフカップブラ」。カラーはLILY（ピンク）とMyosotis（ブルー）の2色展開になっています。

画像提供：Aubade

「オーバドゥのハーフカップブラをすべての女性たちに身に着けてほしい――創り手の熱い思いから生まれたのがコンフォートハーフカップブラです。D〜G（注1）カップと広いカップサイズに対応しているのが特徴。

オーバドゥらしさあふれる、美しく繊細なデザインはそのままに、サイドに高さを持たせた造りが特徴です。これが脇のお肉を逃がさない、考え尽くされた緻密な設計になっていて、グラマラスサイズのバストをしっかりホールドしつつ、まろやかな丸みを持たせたバストメイクも叶えます。

ストラップだけで胸を支えるのではなく、ブラジャー全体で胸を支える設計になっているので、快適な着け心地も約束されますよ」（石川さん）

（注1）Gカップはフランスへのオーダーのみで返品不可。

Prima Donna（プリマドンナ／ベルギー）

150年以上の歴史を誇るベルギーの老舗ランジェリーブランド、プリマドンナ。バストを両脇からしっかり押さえることで、サイドをすっきりと見せ、抜群の安定感を実現しています。グラマラスサイズの女性特有の悩みに寄り添う、極上のフィッティングと、気品あふれる美しいデザインを両立したブランドです。

石川さんのおすすめは、パッドなしの一枚レースで仕立てられた「ロングブラ」。カラーは情熱的な「Lipstick」（赤）。

画像提供：Prima Donna

「ヌードカラーのベースに、艶のある糸を使用した刺繍がゴージャスな、魅惑的なデザインのロングブラ。グラマラスサイズの方のためにデザインされたプリマドンナのブラジャーは、ストラップもやや幅広になっていて、肩への負担も軽減してくれます。

アンダー部分は、両脇をしっかりとシェイプし、バストをすっきり見せる効果が期待できます。ホックは5段！　通常のブラジャーよりも安定感抜群で、気になる背中をシャープに見せてくれるのも嬉しいポイント。背中の開いたドレスに合わせてもキマります」（石川さん）

PROMISE（プロミス／スペイン）

カジュアルからエレガントまで豊富なラインナップで、スペイン本国ではプロミスの商品だけを取り扱うショップが多数ある有名ブランド。部屋着とブラジャーがお揃いで売られていることもあります。セットで購入するファンも多数。

石川さんのおすすめは、2017年春夏のコレクション「DIAMONDSシリーズブラジャー」。カラーはフューシャピンク（色違いにブラックも）。

画像提供：PROMISE

「プロミスには水着ラインもありますが、DIAMONDSシリーズはランジェリーながら、水着のように滑らかな触り心地の生地が特徴。普通のレースよりカジュアル度の高い、アイレットレースのような素材を使用しているのも粋ですよね。アウターからチラッと見せる“魅せブラ”としても楽しめます」（石川さん）

お気に入りのランジェリーと出会えない……と嘆いていたボリュームバストな皆さん、石川さんご紹介の魅惑のインポートランジェリーなら、サイズ感とデザイン性、身に着けたときのワクワク感、そのすべてが叶うかもしれません。

（池田園子）

石川智恵さんプロフィール

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